BAつなぎ足とは
 新甫発会では、それまで先限にあった限月に対し、新しい限月に価格差(鞘)が発生するケースが多く見られます。特に季節的要因が大きいガソリンや灯油においては、需要期の限月ではどんどん高値で発会し、不需要期の限月では安値で発会します。それをそのまま先限つなぎ足として表示した場合、一代足(ひとつの限月だけで描いたチャート)とは異なる値動きとなってしまい、正しい値動きを表示しません。
 こうした弊害を無くした上で、長期の値動きを見られるようにしたのが、BA(バックアジャスト)つなぎ足です。BAとはその名前の通り、過去の限月間の値鞘を調整したつなぎ足のことです。日本では期先が中心に売買されるので、調整後の期先の価格は現在の価格を反映できるように、それより以前の限月の価格を、新甫発会後に、限月を切り替えた時の値鞘分だけ全て調整してやります。たとえば、それまでの先限限月から新甫限月に切り替えたときに、新甫限月が100円上鞘となった場合、それまでの限月の価格を全て100円上げて、新甫限月の価格とつなぎます。海外の場合は、期近を中心に売買しますので、期近限月に回ってきたときに、それより前に存在していた期近限月との値鞘分を調整してつないでやります。
 株式のケースで考えると理解しやすいと思います。株式分割があった場合、それまでの価格でチャートを描きますと、分割後の価格との間に大きな窓が開いてしまい、正しい値動きが表示されません。そこで分割比率を調整した上で、分割前の価格データを全て調整して表示します(1対2の場合、全てを半額にして表示)。それと同じような問題が先物の新甫発会においても起こります。それを改善して、現在の値位置が本当はどこにあるのかを見るために、BAつなぎ足は必要になるのです。
 また、BAつなぎ足は、システム売買のプログラムが正しく機能するかどうかをシミュレーションする際には、必ず必要になります。BAつなぎ足として作成したデータをエクセルに転送することで、長期に渡る厳格な売買シミュレーションを行うことが可能になります。限月乗り換えのタイミングは様々です。機械的に日数で乗換えを行う人もいれば、流動性減少のリスクを嫌う機関投資家などは、出来高の逆転で乗換えを行います。
 本気で先物を売買する人にとって、BAつなぎ足は無くてはならない機能なのです。

バックアジャストの作成
◆ まずメニューの「ツール/バックアジャスト作成」を選択して下さい。そうすると、次のポップアップメニューが表れます。
◆ 左上に国内市場と国外市場の区分がありますので、いずれか希望される方を選択します。
続いて右上のプルダウンメニューから、バックアジャストデータを作成したい銘柄を選択して下さい。
◆ それが終わりますと、アジャスト範囲の設定を行っていきます。ここにはデータが存在する全ての限月が表示されますので、どの限月からバックアジャストを開始するかを定義します。

右記の例では、開始限月は2000年1月限から、直近の限月は自動更新が選択されています。自動継続に設定した場合、新しい新甫が発会するごとに、それ以下のルール(ルール1とルール2)に従って、自動的に新しい限月に合わせて、バックアジャストを行います。

もし乗換えを行わずに、その一代限月で売買を継続したい場合は、ここを自動継続にせずに、そのとき売買しておられる限月を指定して下さい。
◆ 「保存」ボタンを押すと同時に、左上にはシステムの中に登録されたBAデータの名称が、右下には実際に保存されたファイル名が表示されます。ファイル名は、そのBAファイルが何であるかがわかるように、銘柄コードで表示されています。銘柄コードは右上に「コード」と表示されたウィンドウに表示されますので、どの銘柄がどのコードと一致しているかは、こちらでわかります。
◆ 右記の例では「062」が灯油を表しており、次の「0001」が2000年1月限を表しています。次に「AUTO」とあるのは自動継続を意味しています。それから「D01」は出来高が逆転してから1営業日後に乗換えを行うことを示しています。そして「CA」はその日の終値で乗換えを行うことを示しています。最後の「CSV」はデータの拡張子ですから、これがCSV形式のテキストデータであることがわかります。
◆ 右記は、終了限月を、特定の限月に指定したものです。こうしておけば、その限月が納会落ちするまでずっと同じ限月のデータを提供し続けます。
◆ 今度は海外の銘柄を選択してみました。国内銘柄との違いは、ルール1の中の、「納会より何日前」という定義だけです。
◆ このようにして作成されたBAつなぎ足は、どこで選択されるかが上記の説明です。BAデータも、通常の価格データと同じ場所で選択できます。まずは「銘柄選択」タブにカーソルを持って行きます。続いて対象となる銘柄にカーソルを持って行きますと、右側にポップアップで限月が表示されます。そこに「バックアジャスト」と書かれていますので、そこをクリックして下さい。
◆ そうしますと、先ほど指定したBAデータ名が表示されます。もし何もBAデータを設定していませんと、ここには何も表示されません。
◆ そうしますと、先ほど指定したBAデータ名が表示されます。もし何もBAデータを設定していませんと、ここには何も表示されません。

表示したいBAデータを選択してクリックしますと、上記のようにチャートが表示されます。
チャートの中に縦線が入っていて、そこには調整した鞘と乗り換え日付が表示されています。たとえば鞘が+200円だったとしますと、それは現在の直近限月から見て、ひとつ前の限月は200円上鞘であったことを意味しています。
こうして表示されたチャートには、これまでのEdgeTrader同様、右のタブから指標を選択して、通常通りの分析を行うことができます。